2010-01-01から1年間の記事一覧

スタジオ、オープン!

作家はまず、完成された作品について責任を持ちます。では、それが作られていく状況、制作の現場を公開するということはどのような意義を持ち得るでしょうか。9月の入居以来、アーカススタジオでは来年2月の展示に向けた作品制作と、その企画展についてのブ…

ARCUSにて滞在制作を行っています

9月末からARCUSにて滞在制作を行っています。不定期更新とは言え、このブログではそのことについて一言も触れていなかったので、少しでも書いておかなければと思い、筆をとりました。ARCUSは茨城県守谷市にて実施されているアーティスト・イン・レジデンスの…

描いていた、が故に、書き留められなかった時間――日比野克彦個展「ひとはなぜ絵を描くのか」

3331アーツ千代田での個展。近年はワークショップやプロジェクトを中心とした活動で知られる日比野克彦が世界中を回って描き溜めたドローイングと、80年代初期、デビュー当時のコラージュを俯瞰する、絵画に特化した展示である。私の抱いている彼の印象とは…

「もの」「こと」の選択

よく練られた作品が面白い。 「もの」を作る作品と「こと」を扱う作品、どちらが好みかと問われたら、こう答えるほかにない気がしました。 「こと」を扱う美術、例えばプロジェクト系などの作品も、昨今は主流派のひとつになりつつあるとはいえ、制作点数お…

なう

私の活動のコア。直感で通じた部分以外は見えていないだろう。 一瞬のひらめき、人がその直感を働かせた瞬間を私は信用しているし、そういうことができる人だけを信頼してる。 私の作品をたくさん見知っている人ほど、こちらの真意は伝わっていないのかもし…

ねむい

悩み事を抱えながら適当にググっていたら、社会システム論とドラッカーにたどり着いてしまった。まともに調べようともしていないけれど。はっきりとした輪郭のないムニャムニャした問題を、無理矢理型に押し込んでトコロテンのように絞り出すと、定型に細か…

リフレイン

頭の中に誰かいて、こちらの挙動に対していちいちああでもないこうでもないと否定的な意見を述べてくるので、私は完全に萎縮してしまって、思うように作業が進みません。胃が痛い。それは意見なのか提案なのかルールなのか? 具体例を伴った事細かな指示が蓄…

修行系

睡眠不足で監視のアルバイトは無茶でした。ほとんど苦行。泥のように疲れました。明日は初仕事で、今日繰り越した疲れをリセットしておかないと大変なことになりそうだから、とにかく早く寝ることにします。企画書の提出期限が迫っているので、早朝に作業。…

北極星

6月も終わってしまった。世間の動きは思いの外ゆっくりで、私は未だ個人生活のインフラが整わないままでいます。こんな調子では折角人に会っても世知辛い卑俗な話題しか提供できません。一番いけないのは、私が引け目を感じていること。目下生活をとるか制作…

twitterやめました。

twitter、自分には不向きだったのでやめました。どうやら私は、人が今何をしているかということに取り立てて興味がないみたいです。知人の意外な一面を目にしてほほえましく思うことがある反面、いや、それ以上に見たくないものをずいぶん見てしまって、それ…

alive now!

生きてます。それなりに、いそがしくしています。 今手掛けているフライヤーの仕事が終わったらひきこもって作品を作るつもり。身の振り方について考えようにも、作品がなければどうにもならない。

アキレスと亀

アーティスト、って、憧れたらお仕舞い、な職業だなぁ、と思う。対象が何であれ、「憧れ」であり続ける限り、そこには辿り着けないし、追い越すこともできない。何にも「憧れ」ないように、注意しなければならない。

アートとデザイン(私の作品にとっての)

私は未だかつてプロのデザイナーだったことは一度だってないし、そうなるための特別な訓練だって受けたことはありません。そんな自分にももしデザインを語る資格があるとするならば、それはここ数年の作品の制作プロセスや作品成立の方法論において、その多…

「夢ばかり、眠りはない」フライヤー完成しました!

友人が制作した映画「夢ばかり、眠りはない」のフライヤーが完成しました。 アドビ仕事は2回目という初心者で、おぼつかないながらもまさに〈映画〉!なフライヤーを目指しました。手法からみても多分に実験的な作品であると言えますが、間口を広くもってお…

嫌悪感をもたらすものが吐き気に至るまで

簡単に暴き出されてしまう、欲望のかたち。露出している、欲望の指向性。そこにあるのは、己の欲望に気付かない愚かさと、隠しおおせたつもりでいる浅ましさと、ある人には容易に読み込めてしまう残酷さと、オートマティックに読み込みを開始してしまう煩わ…

ある夜から

多分に私自身への戒めを込めて、軽々しい態度や歴史をないがしろにする不勉強さは恥ずべきものであると思う、それは大前提だけれど、未だ言葉にされ得ない知への配慮も同時に忘れてはならないものだろう――これもやはり自戒の念を込めて。特に、それがあらわ…

デザインとコラージュについての補足

フライヤーデザインのお仕事を2件、いただきました。アドビソフトをひとつも持っていなかったという理由で、これまではそういったデザインを人任せにしてきましたがこの3月にやっと(!)購入したので、遅ればせながら初めて印刷会社に入稿する本格的なチラ…

明るく歪んだ林

天気が良かったので散歩しました。近所にある雑木林――といっても近年の宅地開発で、もはや林と呼ぶのもはばかられるほどに小さくなってしまい、現状はただの藪なのですが――は、全ての木に立派なヤマフジが絡みついて、ちょっと異様な光景です。歪んだシルエ…

自己紹介を弁明する

自己紹介をする必要に迫られることがあります。制作においてメディアも素材も特定していない私は、作品説明に困窮します…。とりあえず最近は、以下の通り書くことにしています。 『おもに時間軸を持った「もの」、「もの」から起こる「こと」を作っています…

花を生けてみました

私のコラージュは生け花に似ているそうなので、花を生けてみました。生け花は空間に緊張感をもたらします。

引き算のコラージュ

最近手掛けている一連のコラージュ制作における留意点。 (1)素材のおもしろさに依存しないこと。コラージュの問題点は、素材を切って適当に並べた時点で、既に面白いイメージになってしまうことだ。しかしそれはただコラージュという手法、およびその素材…

いちばんの桜並木

4月1日の谷中墓地。これまでみた桜並木のなかでも、一番美しいと思った10分間でした。 写真で見るとわりとありふれたイメージになってしまうのが残念。

最近のまとめ:伝達とその媒体についての雑感

ひとつ角を曲がれば、さっきまで会っていた相手の姿は見えなくなってしまう。「リアル」のそんなところがいとおしいと思います。そんな当たり前のことに気付かせてくれるのがあたらしい技術です。

クリストとジャンヌ=クロード展  共同制作について

クリストとジャンヌ=クロード展 LIFE=WORKS=PROJECTS http://www.2121designsight.jp/candj/index.htmlもしあなたが、六本木アートナイトの夜にここでむせび泣いている女の子を見かけていたとしたら、それは私だったかもしれません。 公私ともに長年クリス…

大きな枝。

写真はアトリエのヤツデです。自宅のワイヤレスが不調につき、数日間ネットを徘徊せずにおりました。 明日は大学院の卒業式なのですが、どうやら寒の戻りがあるとのことで、防寒対策を考えなければなりません。晴れ着は厄介ですね。数日前、春一番なのかひど…

ヘタレユーザー宣言!

わたくしイシツカは、昨夜のtwitterのみならず平素より、Skype、mixiなどなど、ことコミュニケーションツールに関してヘタレユーザーを自称してやぶさかではありません。情報社会学の分析対象となるようなこれらのツールを真っ先に取り上げる方々は、無論お…

twitterヘタレユーザの長い長いつぶやき――見えすぎることによってみえなくなること

twitterがエラーで先ほどから更新できません。こんなときは、みなさんブログに一時的に回帰していたりするのでしょうか。フォローする人数も増えて、私にとっても徐々に生活の一部と化してきている感があるtwitterですが、やはりどこかなじめない気分が抜け…

春よ、来い !ですね

3月だというのに雪が降りました。アトリエの梅が満開です。だけれどこんなに寒い雨の日が続くと蜜蜂が活動できなくて、受粉もうまくいかないのではないかと心配しています。昨年の梅は不作だったもので、今年こそはと剪定もしっかりして、豊作を期待している…

MOT コレクション 特集展示 岡粼乾二郎[後期] 観てきました

はじめに告白しておくと、私は作品を鑑賞するということがあまり好きではない。 その中でも特に、大きな美術館で催される若手作家の紹介が苦手だ。作品や作家の善し悪し以前に、それを巡るさまざまな政治的・商業的・野心的目論見と、その介入を意にもとめな…

作家「名」についてのメモ

見る度に複雑な気持ちになるもの:・ある手先の器用さを再生可能にしておくために付与されたインデックスとしての作家名、 ・ある現象の部分として取り出すために付与された作家名。