ある種の作品に対する違和感

美術家が作品を通して「誰か」に呼びかけているということがはっきりしている場合に、その「誰か」が背景に蠢くモブのようないい加減さで抽象化された人間だったりすると無性に腹が立ってきます。そういうのは記録写真とか作家の態度をみればわかることだけ…

無題

地鳴りに似ているからなんだろう、ディーゼルエンジンがかかるたびに頭のてっぺんがしびれる。スタジオ近くの道路は10分おきにバスが通っているので、その都度ちょっとした緊張を強いられつつ作業。ここ数日頭の中がとりとめもなくまとまらない。畏れるほど…

それにしても

「アート」について持論を持っている人がこんなにたくさんいるってことに驚いています。昨今の状況を受けて、現代美術はその定義自体が作品たりうる、ということに想いを馳せる人が少しでも増えたのではないかと想像します。(想像したいと思います。)

floating viewカタログ制作

floating viewカタログのために文章を書きました。自費出版とはいえ、プロの書き手の方がほとんどという中に拙文を載せていただく、というのはなんだか恐縮です。立場的に論考にはなりようがなかったので、ちょっとへんな体裁をとっています。少しでも面白か…

特に何でもない日記

よかったこと。 コーヒーこぼしちゃったお気に入りのスカート、諦めかけてたんだけどよくこすったら思ったより落ちた。まだ着られそう。気をつけなきゃいけないのは、そもそも古着なので、10年くらい前の原宿感が出がちってことだ。ざんねんなこと。 少し安…

私淑

floating viewの表紙画像を作っています。表紙に使うのが前提だけど、これはこれで独立した作品として仕上げる予定です。ところが主題への思い入れが強くなりすぎて、ベジェ曲線で巨匠の模写を始めてしまい、想像以上の労作に。自動選択ツールを使わないのが…

藝と植物

藝の原字は「埶」で「木」+「土」+「丸」の会意文字で両手を添える様を示し、植物に手を添え土に植えることをもとは意味した。のち、さらに「艸」を添え、「蓺」として、植物であることが強調された。「芸」は「云(ウン)」を音符とし、「たがやす」に意…

過渡期

floating viewカタログの表紙を作ってる。疲れたので10年くらい前に買った企画展のカタログをみる。マイナーなピカソ。古本屋で出会っても恐らく買わないだろうから、あのとき買っておいて良かったと思う。過渡期の作品群。未完成で発展途上で(あるいは解体…

524 :ホットスポットより、お茶を飲みながら

私の生活圏、生まれ育った地域一帯はホットスポットらしい。5/12調べでは、取手市、守谷市は茨城県内で最高値の双璧をなしているわけです。次の測定は明日。 http://www.pref.ibaraki.jp/important/20110311eq/20110512_02/ このへんにいると福島県の一部地…

523

1. 移動距離と学びの量は必ずしも比例するわけじゃない。 まして移動距離の長さが作品の質を良くするというわけでもない。 移動の疲労と題材の凄まじさを作品の力だなどと、決して勘違いしないように! そんなことを考えながら、少し遠くまで行って来た。 2.…

虎のバター

ふと気になって「とらのバター」で検索してみました。 ご存じ、「ちびくろ・さんぼ」のお話です。 驚いたのは、みんな、 ★とらはバターになるということ ★そしてパンケーキにされておいしく食べられてしまうということ を知らないということなんです! きょ…

411

めまい、吐き気、腹痛、微熱? 平衡感覚についての文章、大詰めで三半規管がいかれたみたい。これが地震酔いなのか、地震の一週間後に死んだセキセイの症状をなぞるようにダウン。「揺れてる気がする」なんて程度のもんじゃないです。一時は横になってるのも…

331

用があって鎌倉に立ち寄りました。こちらはもう桜が満開に近いほど咲いていることに驚き、それ以上に、震災の爪痕など全然残っていない(かのようにみえる)街の景色に一瞬、この3月に起きた災害の全てを忘れそうになっている自分に驚きました。冷めやらぬ…

322

雨だ。昨日から降り続いている。まとまった雨が降ったのは震災があってから初めてのことだ。 数日前、マスクも付けずに薄着でお洒落してほっつき歩く子供たちを見た。 外国人はすぐにいなくなった。 昨日は通い付けない100均で大量の雨合羽を買い求める団塊…

320

・東北地方太平洋沖地震という言い方はあまりよくないと思う。あまり報道されていないけれど我が家のある茨城も被災してるし、それは関東だから。 ・震災でバタバタ落っこちてきたとき、思ったよりたくさん持っていることに気が付いたので、本を処分しようと…

312

発作的に反射的に書くのは危ないことだと思うので、賢明な知人たちの多くがそれを避けているようです。その様子を密かにつぶさに覗きみているけれど、スカイプの通信が途絶え、誰ともつながらなくなったこの部屋は寒くて怖いから、どこかの誰かに向かって気…

floating view はじまりました!

///////////////////////////////////// floating view 郊外からうまれるアート /////////////////////////////////////2011年2月26日[土]-3月27日[日] 会場: トーキョーワンダーサイト本郷アーティスト: 石塚つばさ、笹川治子、遠藤祐輔、川部良太、…

生活の話を終わりにしよう

義足をつけて歩いている人を見て、「そうやって歩くのは不便でしょう」などと、声をかけるかどうか。 歩くということがどれほど困難で、痛みをともない、しかもそれを凌駕するほどに喜ばしく、取り替えのきかない行為なのか、一時の好奇心からは想像もつかな…

スタジオ、オープン!

作家はまず、完成された作品について責任を持ちます。では、それが作られていく状況、制作の現場を公開するということはどのような意義を持ち得るでしょうか。9月の入居以来、アーカススタジオでは来年2月の展示に向けた作品制作と、その企画展についてのブ…

ARCUSにて滞在制作を行っています

9月末からARCUSにて滞在制作を行っています。不定期更新とは言え、このブログではそのことについて一言も触れていなかったので、少しでも書いておかなければと思い、筆をとりました。ARCUSは茨城県守谷市にて実施されているアーティスト・イン・レジデンスの…

描いていた、が故に、書き留められなかった時間――日比野克彦個展「ひとはなぜ絵を描くのか」

3331アーツ千代田での個展。近年はワークショップやプロジェクトを中心とした活動で知られる日比野克彦が世界中を回って描き溜めたドローイングと、80年代初期、デビュー当時のコラージュを俯瞰する、絵画に特化した展示である。私の抱いている彼の印象とは…

「もの」「こと」の選択

よく練られた作品が面白い。 「もの」を作る作品と「こと」を扱う作品、どちらが好みかと問われたら、こう答えるほかにない気がしました。 「こと」を扱う美術、例えばプロジェクト系などの作品も、昨今は主流派のひとつになりつつあるとはいえ、制作点数お…

なう

私の活動のコア。直感で通じた部分以外は見えていないだろう。 一瞬のひらめき、人がその直感を働かせた瞬間を私は信用しているし、そういうことができる人だけを信頼してる。 私の作品をたくさん見知っている人ほど、こちらの真意は伝わっていないのかもし…

ねむい

悩み事を抱えながら適当にググっていたら、社会システム論とドラッカーにたどり着いてしまった。まともに調べようともしていないけれど。はっきりとした輪郭のないムニャムニャした問題を、無理矢理型に押し込んでトコロテンのように絞り出すと、定型に細か…

リフレイン

頭の中に誰かいて、こちらの挙動に対していちいちああでもないこうでもないと否定的な意見を述べてくるので、私は完全に萎縮してしまって、思うように作業が進みません。胃が痛い。それは意見なのか提案なのかルールなのか? 具体例を伴った事細かな指示が蓄…

修行系

睡眠不足で監視のアルバイトは無茶でした。ほとんど苦行。泥のように疲れました。明日は初仕事で、今日繰り越した疲れをリセットしておかないと大変なことになりそうだから、とにかく早く寝ることにします。企画書の提出期限が迫っているので、早朝に作業。…

北極星

6月も終わってしまった。世間の動きは思いの外ゆっくりで、私は未だ個人生活のインフラが整わないままでいます。こんな調子では折角人に会っても世知辛い卑俗な話題しか提供できません。一番いけないのは、私が引け目を感じていること。目下生活をとるか制作…

twitterやめました。

twitter、自分には不向きだったのでやめました。どうやら私は、人が今何をしているかということに取り立てて興味がないみたいです。知人の意外な一面を目にしてほほえましく思うことがある反面、いや、それ以上に見たくないものをずいぶん見てしまって、それ…

alive now!

生きてます。それなりに、いそがしくしています。 今手掛けているフライヤーの仕事が終わったらひきこもって作品を作るつもり。身の振り方について考えようにも、作品がなければどうにもならない。

アキレスと亀

アーティスト、って、憧れたらお仕舞い、な職業だなぁ、と思う。対象が何であれ、「憧れ」であり続ける限り、そこには辿り着けないし、追い越すこともできない。何にも「憧れ」ないように、注意しなければならない。